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プロセスマイニング
2019.02.21

【プロセスマイニング道場】プロセスマイニングの効用ってなんですか?

プロセスマイニングって、そもそもどんな役に立つのでしょうか。

プロセスマイニングのエキスパート、真伊院紅男(まいいん・べにお)くんは、今日も、部下の若手社員、波亜戸芯(はあと・しん)くんを厳しく鍛えています。

Process Mining プロセスマイニング

紅男くん:さてと、芯くん、今日もプロセスマイニング道場の始まりだ。何を教えようかな…

芯くん :えーと、myInvenioを操作して遊ぶのは楽しいのですが…

紅男くん:そこ、遊びじゃないだろ。

芯くん :楽しく仕事できてるって意味ですよ。それで、そもそも、プロセスマイニングってどんないいことあるんでしたっけ。

紅男くん:えっ、、、若者はしばしば、実に素朴な質問で年寄りを驚かせるね。しかし、いい質問だ。基本の基本に立ち戻って、プロセスマイニングの効用ということについて考えてみようか。

芯くん :30歳で年寄りですか。ともかく、よろしくお願いします。

紅男くん:では、こちらの図で説明しよう。これは、イベントログデータをmyInvenioに投入後の分析から改善施策までの展開を例示したものだ。

Process Mining

芯くん :一番右側の緑の箱が改善施策例ですね。

紅男くん:そうだ。しかし、まずは左側のほうから見ていこう。復習になるけど、イベントログとは、ERPやCRM、SFAなどのシステム、アプリケーションから抽出した、なんらかのプロセスに関わるデータだ。

芯くん :イベントログは、時に数百万、数千万レコードにもなるビッグデータなんですよね。

紅男くん:そう。そんな大規模なデータでも、myInvenioにイベントログをアップロードして分析すると、あっという間に「プロセスモデル」、すなわち、業務プロセスを可視化したフローチャートが自動作成される。

芯くん:それが「現状プロセス発見」ですね!

紅男:そして、イベントログから自動作成されたプロセスモデル(現状プロセス)を見ながら、「現状分析」を進めていく。いろんな視点で分析を深めると、次のような問題を発見することができるだろう。

  • 非効率なプロセス
  • ボトルネック
  • スタッフスキルばらつき発見
  • くり返しプロセス発見

芯くん :非効率なプロセスって?

紅男くん:基本的には、処理時間が長くなっている活動や経路だね。ボトルネックも、非効率なプロセスに含まれるが、処理待ちの案件が増えて滞留してしまっているところになる。

芯くん :非効率であったり、ボトルネックが生じたりしているプロセスには、誰がその業務を担当しているか、何人がその業務に従事しているか、といったスタッフの問題が絡んでいることも多いでしょうね。

紅男くん:その通り。スタッフにはベテランも新人もいる。俺のようなベテランは仕事が早いし、新人の君は仕事が遅い。スキルには大抵ばらつきがある。

芯くん :仕事が遅くてすいません。

紅男くん:発展途上だからOKだよ。

芯くん :「繰り返しプロセス」は、手戻り発生箇所でしょうか?

紅男くん:そうだね。書類の不備やミスがあって、前工程に戻ってやり直し。繰り返し業務は非効率の極みだね。非効率プロセス、ボトルネック、スタッフスキルばらつき、繰り返しプロセスといった問題を発見したら、さらに分析を進めて根本的な原因を探っていく。ボトルネックが生じているからと、単にスタッフを増員するだけの対処療法だとコストが嵩んでしまう。そもそも、ボトルネックを生み出している根本原因を解明し、そこを治療すれば、コストをかけずともスムーズにプロセスが流れることになるね。

芯くん :根本原因は、データを眺めているだけではわからないこともありますよね。

紅男くん:そう、根本原因分析を行う際は、現場の担当者の方を打ち合わせに呼んでヒアリングを行う、また現場に行って、実際にどのように業務が行われているかを観察しなければならないこともある。

芯くん :データの背後に、「現場の真実」があるものですよね。

紅男くん:例えば、残業代稼ぎたいから、わざとちんたら仕事してるとかね(笑)

芯くん :あるあるですね(笑)

紅男くん:根本原因が解明できたら、根本治療につながる改善施策を立案する。図の一番右側に示されているようなものだ。

  • プロセスの組み直し
  • 要員配置最適化
  • スキルアップトレーニング
  • RPA化

芯くん :例えば、繰り返し業務の解消策の一つとして、RPA化、すなわちロボットによる業務自動化を図ることが考えられますね。

紅男くん:そうだね。また、スキルのばらつきには、生産性の低いスタッフに対するスキルアップトレーニングが有効だ。今まさに、芯くんに対してスキルアップトレーニングを行なっているところだね。

芯くん :仕事が遅い理由として、スキルが低いだけでなく、やる気が低下している可能性がありませんか?上司にいじられすぎたりして…

紅男くん:鋭い指摘だ。その場合、上司としては、部下のやる気の低下の理由を聞き出してサポートしてあげる必要がある。コーチングだよ。例えば、いつもよりも生産性が低下している部下の存在がプロセスマイニングからも発見できたら、何か悩み事がないか、とか個別面談で確認してみるといったことだね。俺はコーチングのスキルはまだ低いのでごめんね。

芯くん :大丈夫です。ところで、図の一番上の「理想プロセス標準化」からマニュアル開発の流れはなんですか?

紅男くん:イベントログデータから可視化された現状プロセスの中には、きちんとした手順を踏みつつ、リードタイム、すなわち、ボトルネックがなく、トータルな所要時間が短いものがあるかもしれない。そんな優れたプロセスのことを「ハッピープロセス」とも言う。

芯くん :リードタイムが短くなれば、お客さんも納期が短くなって喜ぶかもしれないし、コストも下がるし、スタッフも残業時間が減ってみんなハッピーというところでしょうか。

紅男くん:だねー。ハッピープロセスは、これからの理想プロセスとして標準化を図り、BPMシステムに移行して運用したり、マニュアルを開発したりしてスタッフに展開する。

芯くん :下の方の「適合性評価」からの展開はいかがですか?

紅男くん:myInvenioに、イベントログ以外に、あらかじめ存在していた標準プロセスのフロー図を所定のフォーマットでアップロードすれば、現状プロセス(as is process)と、標準プロセス(to be process)との比較分析が行える。これが適合性評価だ。適合性評価の目的は、標準プロセスとは異なる手順が行われている逸脱プロセスを発見すること。

芯くん :逸脱プロセスは、コンプライアンス上の問題となりえますし、メーカーの製造工程の場合は、最悪リコールとか訴訟問題にもつながりますね。

紅男くん:だから、逸脱プロセスが発見できたら、なんらか対処療法としての是正処置を行うとともに、コンプライアンス研修を行うなどして、担当者の意識変革を促すことも必要になるだろうね。

芯くん :なるほど。プロセスマイニングの効用、言い換えると目的は、業務プロセス改善のための適切なプロセス改善施策を立案するための知見を得ること、と言えるでしょうか。

紅男くん:ピンポン!理解が早いね。あと、担当者ヒアリングやワークショップ、現場観察といった従来の業務分析手法よりも、スピードが早く、また分析に係るコストが削減できる点もプロセスマイニングの効用と言えるね。

芯くん :しかも、イベントログという、網羅的なデジタルデータに基づく分析ですから、客観性が高いし社内的な説得力もありますね。

紅男くん:そこも重要なポイントだ。さて、今日もいい鍛錬ができたと思う。いつもの居酒屋でアルコール消毒といこうか!

芯くん :すいません。今日は予定があるので失礼します〜ありがとうございました〜

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