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CMS/CXM
2023.5.24

CX(カスタマーエクスペリエンス)戦略とは?

CXは、「顧客体験」を表す言葉です。ここでは、CX(顧客体験)とは具体的に何なのか、メリットや実践方法についてご紹介します。

CX(カスタマーエクスペリエンス)戦略とは?

CXとは何か?

CXは「Customer Experience」、日本語にすると「顧客体験」という意味を持つ言葉です。顧客体験とは、顧客が商品やサービスの接点から購入、アフターフォローまでを通して得る体験のすべてを示す概念です。

近年は、簡単にインターネットを通じて様々な商品やサービスを比較検討することができる時代となり、顧客のニーズも多様化しています。単に良い商品を生み出すだけでなく、心理的にも満足できるようなアプローチで「購入して良かった」と思えるような体験を提供することも、差別化を図る上で重要なポイントになっています。

例えば、「アフターフォローが充実していて安心感が得られた」「店頭で接客してくれた店員の接客態度が良かった」などの良い体験を顧客が得た場合、それは高いCXが提供されていることを示します。

このように、商品そのものの価値だけでなく、購入によって得た体験が付加価値としてプラスされることが顧客満足度を高めることにつながるため、CXを高めることが大事だと考えられているのです。

CX戦略の目的とメリット

CX戦略の目的とメリット

CX向上への取り組みを行うことで得られるメリットや目的についてご紹介します。

ブランドイメージが高まりファンが増える

ブランドイメージは、CXによって高められます。顧客にとって価値の高い体験は、「また購入したい」「他の商品もこのお店で買いたい」といった気持ちをもたらしやすく、ファンとして長期的なユーザーになってくれる可能性もあります。

もし、同じ商品を複数のショップで扱っていた場合、価格が同等であればCXの高いショップを選ぶのが自然な感情です。もしかすると、多少他のショップの方が安く商品を提供していたとしても、CXの高いショップの方が有利に働くケースも珍しくありません。

顧客が求めるのは、決して価格の安さだけではありません。心地よさや安心感、驚きなどの体験が得られることは大きなメリットになります。

リピーターの獲得につながる

熱心なファンにもなると、そう簡単には他のショップに目移りすることなく、優良顧客として様々な商品を購入してくれたり、同じ商品を再度購入してくれるようになります。新規顧客の獲得が難しいとされる現代において、ブランドイメージを高めてファンを増やすことは、ショップが生き残る上でも重要です。

先程もご紹介したように、CXの高いショップはリピーターがうまれやすく、リピーターによって安定した利益が期待できるようになります。

良い口コミの拡散によって信頼度が増す

口コミは、ショップの信頼度にもつながるほど影響力の大きいものです。特に、新規の顧客にとっては、口コミの良し悪しを参考にしてショップ選びを行うことも少なくありません。CXによってブランドイメージが高まると、その体験によって得た感動を良い口コミとして投稿してくれる顧客も出てきます。良い口コミが増えれば増えるほど、ショップに対する印象は良くなるでしょう。

もし、ショップや商品に対するレビューの発信者が影響力の大きいインフルエンサーだった場合は、さらに効果も絶大です。

反対に、CXが低ければ、悪い口コミも広まる恐れがあります。良い口コミとは違い、悪い口コミにはユーザーも敏感に反応しやすくなるため注意が必要です。悪い口コミによって顧客が離れてしまわないためにも、CXに注力する必要性は高いと言えるでしょう。

CXの評価方法

CVRが低い要因

CXの評価の方法は多岐にわたり、何を指標にすれば良いのか分からないかもしれません。ここでは、代表的な評価方法についてご紹介します。

カスタマーサティスファクションスコア(CSAT)

顧客満足度を示す指標です。このスコアが高ければ、それだけ顧客ファーストのショップ作りが行えているということでもあり、顧客が自社の商品やサービス、購入までの一連の流れの中で満足度が高いことを示します。顧客満足度が高ければ高いほどリピーターの数も多いことが分かっています。

Net Promoter Score(NPS)

顧客からどのくらい支持されているのかを示す指標です。顧客満足度に並ぶ、重要な指標として位置付けられており、これまで数値化することが難しかった顧客からの愛着や信頼を評価することが可能です。この数値も、リピーターの数に大きく関わってくるため、CXにおいて避けては通れないでしょう。もし、NPSが低いと判明した場合は、顧客が自社に対して抱く印象や見方を大々的に変えていくような施策が必要です。

Customer Effort Score(CES)

顧客が商品の購入やサービスを利用した時に、どのくらいの努力が必要だったのかを示す指標です。この指標によって、Webサイトやサービスなどが使いやすいかどうか、ストレスをどのくらい感じるのかを把握することができます。顧客がストレスなく商品を購入できたり、サービスを利用したりできることがCXにおいて理想的な状態であり、もし課題があるようなら早急に解決すべきと言えるでしょう。

CX戦略の実践方法

CX戦略の実践方法

CX戦略をすすめるにあたり、どのような手法で行っていけば良いのか、有効な手法と実践方法についてご紹介します。

カスタマージャーニーマッピング

カスタマージャーニーマッピングとは、顧客が商品やサービスを認知し購入・利用した後までの思考や感情について、時系列で表した図のことを指します。企業側の思惑や意図は一切省き、顧客の気持ちに寄り添うことで課題が見つかりやすくなります。

まずは、どのような目的でカスタマージャーニーマッピングを作成するのか明確にし、ターゲットとなる顧客の姿をデータをもとに明らかにします。そして、設定した目的をゴールとして、それまでの段階をいくつかに分けてその時の顧客の思考や行動、心理について整理します。目的は、「リピート利用者を増やす」「Webサイトからの問い合わせ件数を増やす」など、状況によりさまざまでしょう。

各段階における顧客の視点に立って考えることで、自社のサポートやアプローチの足りない部分が見えてきます。この足りない部分を課題ととらえ、改善することで顧客満足度を高めていくことができます。

デザインシンキング

デザイナーが、デザインを作り上げる際に用いるプロセスを、ビジネスでの課題解決のために活用する考え方のことを指します。顧客の目線に立ってニーズや課題を見つけることができる手法として注目を集めており、5段階のプロセスによって構成される「デザイン思考の5段階」(ハーバード大学デザイン研究所・ハッソ・プラットナー教授が提唱)に沿って行うのが一般的です。

デザイン思考の5段階について簡単に見てみましょう。

段階 内容
1. 観察・共感 顧客の目線に立ち、根本的な課題を探ります。アンケートやインタビューなどの調査を用いて行うのが一般的ですが、意見を鵜呑みにせずに本音を探るのが目的です。
2.定義 ニーズや課題を抽出し、顧客が求めることの仮説を立てます。
3.着想 課題解決のためのアイデアを出していきます。たくさんのアイデアの中から候補をしぼり込むのもこの段階です。
4.試作 アイデアをもとに、プロトタイプを作っていきます。
5.テスト 出来上がったプロトタイプをテストし、顧客の反応を見ながら改善や再考を重ねていきます。

デジタルトランスフォーメーション

データやデジタル技術を活用して、顧客や社会のニーズを基に生産性や競走上の立ち位置を向上させることを指します。特徴的なのは、製品やサービスだけでなく、業務そのものや企業文化・風土、組織、ビジネスモデルも変革する点にあります。IT化が進む現代では多くの企業が既に取り組んでいるところですが、結果的に商品やサービスの改善につながるためCX向上の一躍を担います。

例えば、チャット形式のカスタマーサポートやオンライン接客は、デジタルトランスフォーメーションによるCX向上のための施策と言えるでしょう。個別の対応や店舗でしか行えない接客の一部を、オンラインでも行えるようになることで、顧客の不安の解消や満足度の向上が期待できます。

顧客フィードバックの有効活用

顧客からの反応や意見、評価は、CXにおいて非常に重要な情報です。フィードバックを収集し分析することで、商品の開発や改善、サービスの向上などに役立てることができます。そして最終的には、自社の利益向上につながる効果ももたらします。

フィードバックはただ収集して読むだけでなく、分析して活用につなげることが大事です。自社の商品やサービスが市場でどのように受け入れられているのかや、サービスの内容が適切なのかなどを把握し、要望や課題に対しては優先順位をつけて対応していきましょう。

まとめ

CXは顧客が商品の購入やサービスの利用を通して得るすべての体験を指す概念です。良いCXが提供できれば顧客満足度の向上にもつながり、リピーターやファンになってくれる可能性もあります。短期間で完結するものではなく、長期的に取り組んでいく必要があるものですが、企業が長くあり続けるためにも重要性は高いと言えるでしょう。

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