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CMS/CXM
2023.3.14

カスタマージャーニーマップの作り方【後編】

カスタマージャーニーマップは、顧客が商品やサービス購入に至るまでの行動や心理を可視化した図のことを示します。ここでは、どのようにカスタマージャーニーマップを作成するのかについてご紹介します。

カスタマージャーニーマップとは

カスタマージャーニーマップの作り方

カスタマージャーニー

前回、カスタマージャーにマップについてご紹介しました。それでは、どのようにしてカスタマージャーニーマップを作っていくのか、手順や方法を詳しくご紹介します。

STEP1. ゴールの設定

まず始めに、目指していくゴールを設定します。売り上げを伸ばす、Webサイトでの問い合わせを増やす、リピーターを増やす、キャンペーンからの会員登録数を増やすなど、たくさんの選択肢があるでしょう。

ゴールによって、カスタマージャーニーの描き方は大きく変わってきます。想定する期間だけを見ても、数年単位の長期的なものになるのか、それとも数日や数時間といった短期的なものになるのか、ゴールの設定によって違うからです。

したがって、まずはゴールを明確にしてカスタマージャーニーマップ作成に関わる全員が同じ方向を向く必要があります。

STEP2. ペルソナ設定をする

ペルソナとは、ターゲットになり得る顧客の特徴を表した、仮想の人物像のことを指します。自社の商品やサービスを、どのような人に購入して欲しいのかを示した人物像とも言えます。年齢や性別、どのくらいの収入があり、どのような生活を送っているのか、趣味や好みの傾向などを細かく決めてイメージします。

ペルソナは、実際の顧客やWebサイト・SNSの閲覧履歴などから情報を集めて分析するのが主流です。新規のプロジェクトであれば、競合となる商品を購入している顧客のリサーチを行って設定するのも良いでしょう。

こうすることで、ユーザー像が明確になり、心理面での把握まで行いやすくなります。ただし、この設定にこだわりすぎると、実際のユーザーとカスタマージャーニーマップとの間に違いが生じてしまうリスクもあるため注意が必要です。

STEP3. 雛形の作成

カスタマージャーニーマップの雛形を作成していきます。以下のように、横軸には商品やサービスの購入に至るまでの段階をいくつかに分けてあげ、縦軸には各段階における顧客の行動や思考などをあげます。

この雛形は、カスタマージャーニーマップを作る目的によって内容が多少変わってきます。以下は、一般的な雛形の例です。

認知 興味・関心 情報収集・比較検討 体験・購入 購入後
顧客行動
顧客接点
思考
感情
課題

―― 縦軸に設定する代表的な項目は、以下の5つです。

  • 顧客行動…顧客がとる行動
  • 顧客接点…顧客と接触する場所、ツール
  • 思考…行動の際に顧客が考えること
  • 感情…行動した顧客が感じること
  • 課題…行動後に顧客が抱いた不満、不足点

―― 横軸に設定する代表的な項目は、以下の4つです。

  • 認知…顧客が認知した状態
  • 興味関心…ニーズを育て、情報を提供する状態
  • 情報収集、比較検討…商品やサービスについて情報を集めて他と比較した状態
  • 体験、購入…実際に商品やサービスを体験、購入した状態
  • 購入後…商品やサービスの購入後の状態

特に横軸は、目的によって大きく異なる場合があります。例えば、目的を「リピーターの増加」とした場合、横軸のスタートは「商品の購入後」になるでしょう。また、目的を「Webサイトでの問い合わせ増加」とした場合は、「認知→興味→問い合わせ」という順番で設定するのではないでしょうか。このように、目的に応じて内容を変化させていく必要があります。

STEP4. 雛形を埋めていく

先ほど設定した雛形に沿って、考えうる事象を埋めていきます。この作業は、できれば複数の組織から、年齢や性別、趣味嗜好の異なるメンバーで実施すると多様な意見が出て多角的な視点から検討することができます。

ここで大切なのは、顧客は必ずしもマップに書かれた通りには行動しないということです。しかし、できる限り可能性のあることは洗い出し、整理するとより具体的なものとなります。

顧客の感情面に関することは、ポジティブな感情とネガティブな感情の両方を挙げると良いでしょう。そうすると、課題や改善ポイントが見えてきやすくなります。

STEP5. 課題や施策の検討をする

カスタマージャーニーマップが出来上がったら、その結果をもとに現段階の課題を挙げていきます。顧客の心理に沿ったサービスが行えているかどうかや、思考に合致するようなアプローチが行えているかどうか、感情に反するようなことがないかなど、丁寧に検討します。こうして挙げられた課題に対して、どのような施策が有効なのかを話し合い、具体的なアプローチを考えていきます。

カスタマージャーニーマップを作る上でのポイント

カスタマージャーニーマップ

カスタマージャーニーマップを作る上で、意識しておきたいポイントをご紹介します。

重視するのは顧客の思考と感情

カスタマージャーニーマップで最も重視すべきなのが、顧客の思考と感情です。どんな気持ちになっているのか、何を考えているのかは、顧客の気持ちに寄り添わないと理解しにくいものです。しかし、顧客の目線に立つことで、効果的な施策のヒントが見えてきます。

企業側の先入観や希望、憶測はできるだけ排除してみましょう。商品やサービスを生み出す側としては、少なからず企業側の思惑が混じってしまうこともあるかもしれません。しかし、本来の目的を達成するためには、顧客の声や調査データなどから顧客の思考と感情を正しく理解することが大事です。

最初からこだわりすぎない

カスタマージャーニーマップは、初めから詳細である必要はありません。マップ作りにこだわりすぎずに、今ある情報の範囲内で確実なものから埋めていきましょう。したがって、カスタマージャーニーマップは「足りないものは情報を集めて補う」という考え方で作成していっても問題ありません。足りない情報が明らかになったら、その情報を集めて足すことで、次第に顧客の理解が深まります。

カスタマージャーニーマップを作ることそのものが目的になってしまうと、ついマップを完璧に埋めたくなってしまいます。活用できるものを作るためにも、本来の目的を忘れないようにしましょう。

便利なツールも上手に活用して

便利なツールを活用すると、カスタマージャーニーマップの作成以外にも、マーケティング施策を実行する際に役立ちます。中には、情報を入力するだけで自動的にマップを作成する機能があるツールもあり、非常に便利です。スタッフによるマップ作成では踏み込んだ内容まで埋められない時など、補助的な役割として活用するのもおすすめです。

まとめ

カスタマージャーニーマップは、顧客の心理や思考を重視した、マーケティング施策のための1つの手段です。
企業側の希望や思惑は一切取り入れず、顧客の気持ちに寄り添うことで、本当に求められているサポートやアプローチを導き出すことができます。
客観的に顧客の目線に立つことで、自社の取り組みの中で何が足りないのかが明らかになります。

定期的に、継続的に行って、顧客の満足度を高めていきましょう。

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