2024年以降、米国を中心にスタートアップのIPO件数が急増しています。生成AI関連、再エネ、バイオテック、B2B SaaSなど、資金調達を目的に株式市場へ参入する新興企業が目立ちました。日本でもマザーズ(現グロース市場)や東京PRO Marketにて、IPOの回復傾向が顕著です。
しかし、その裏で静かに増えているのが「スピンオフ」戦略の活用です。米国では、GE、ジョンソン・エンド・ジョンソン、ケロッグといった超大手が次々と非中核事業の切り出しを進め、投資家から評価を得ています。2025年に入り、日本企業の中でも「第二の上場」や「事業独立による成長加速」に関心を持つ動きが目立ち始めました。本記事では、スタートアップIPOの裏で注目される「スピンオフ」にフォーカスし、経営・資本政策・投資リターンの観点からその有効性とリスクを考察します。